テクニカルTips InitiatorテクニカルTips (反応時間&温度設定のヒント) |
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マイクロウェーブ合成は通常、今日の化学実験室における従来の条件とは相当に異なる条件下で行われます。バイオタージのマイクロウェーブシステムは各種の反応条件、対応する溶媒、容量、濃度、相を幅広くサポートします。本システムの特徴の一つに、再現性のある結果が得られるという点があります。マイクロウェーブ合成は時として一般的でない方法を使用するため、初めてシステムを使用する際に、反応条件等の設定に戸惑う場合があります。
そこでバイオタージは、マイクロウェーブ合成反応に特化したデータベース「PathFinder」を開発しました。これにより、この分野の初心者ユーザでもマイクロウェーブ合成特有の生産性の向上に向けてすぐに取りかかることが可能です。Biotage PathFinderは、4500種類以上の厳選したマイクロウェーブ反応を含む独自のマイクロウェーブ合成データベースを特色とするウェブサービスです。Biotageマイクロウェーブシステムで行うマイクロウェーブ合成の長年の経験を、詳細で使いやすく便利なフォーマットでケミストが直接利用できます。PathFinderについてニュースレター2号で案内しております。
マイクロウェーブケミストリーでさらに経験を積めば、従来法をマイクロウェーブ法に移すことが可能です。先述のように、マイクロウェーブ合成を用いると反応速度がアップするのは、高温反応を実行できるためです。アレニウスの式を用いたおおまかな目安として、反応温度を10度上げると反応速度は2倍になります。例えば、60℃で4時間かかる反応は70℃では約2時間かかることになります。しかしながら、どんな化学反応でもそうですが、この新たな反応温度は担体および試薬の安定性によって評価しなければならない点は考慮する必要があります。反応温度および反応時間はTable.1に示すチャートを利用してして容易に変換することができます。 |
上記チャート内での色の変化(オレンジ、白、青)は時間軸の違いを意味します。例えば、従来法で100℃で6時間(白=hour)の加熱が必要な反応条件は、反応時間を短縮し、5分(青=min)に設定したい場合には反応温度を160℃に設定した検討をお勧めします。 |
※上記チャートはこちらからダウンロードできます。是非ご活用下さい ・・・ nl9_ini_temp&time.pdf(14.0KB) |