ケミカルバイオロジー研究に
中圧精製装置 Isolera を有効活用。
SNAP-Ultra 連結カラムは分離度も向上し
研究推進に貢献!
SNAP Ultra 連結カラムで分離困難な化合物も分離可能に!
大阪大学工学研究科生命先端工学専攻
大阪大学工学研究科生命先端工学専攻では化学を用いた生物研究であるケミカルバイオロジーを中心とした研究を行っておられます。今回、中圧精製装置Isoleraを用いて種々の合成分子の精製を行っておられる蓑島維文先生、川瀬瑛大、吉田久留未、両修士の方々にお話を伺いました。
― まず先生のご研究テーマについてお伺いさせてください。
蓑島先生 :
ケミカルバイオロジーの中でも、蛍光色素を導入した化合物(蛍光プローブ)の 開発を中心に、化合物と光を用いた生体分子の機能の解明・制御に注力しています。特に 生体分子機能を解明するために、生体内での何らかの反応によって蛍光のスイッチがオン、 オフに切り替わるような化合物を開発しています。化合物の精製にはバイオタージの装置をだ いたい4~5年前から使っています。最近導入したのを含めて3台体制で運用しています。
◆Isoleraを複数導入 速い、簡単、全波長!
― ではIsoleraを導入されたきっかけも、そういった化合物由来の理由でしょうか?
蓑島先生 :
扱っている化合物には色素が含まれているものが多いのでカラムに色がつくのですが、全波長スペクトルで色素由来の吸収スペクトルを見ながらできるのが良かったですね。
川瀬院生 :
そうですね。装置を導入するまではオープンカラムで一回1~3時間ぐらいかけて精製を行っていたので、Isoleraによってかなり時短が達成できました。TLCで見ていたものを波長指定で分取することもできるので便利です。
蓑島先生 :
1台目の評判も学生からは良いと聞いていましたし、時短に大きく寄与できることから、メンバーが増えてきて装置が混みだしてきたので、2、3台目の増設となりました。今は20名ほどで使用しています。
◆逆相精製もBiotage Isorela
― 特に気に入ってもらっている点はありますでしょうか?
蓑島先生 :
Spektraもいいですし、速さ、使い勝手も問題ないです。分取中でも条件を変えられるのもいいですね。
川瀬、吉田院生 :
簡単に使えて大きさも小さくていいと思います。
川瀬院生 :
あと逆相カラムを使用できるのがいいですね。化合物によっては水溶性が高くHPLCで時間をかけて精製していたものもあったのですが、それをIsoleraとC18SNAP Ultraカラムで精製することですごく時間短縮できています。
蓑島先生 :
一日で終わらなかった精製が数時間で終わることもあります。最終精製はHPLCでやることも多いですが、反応前にさっとFlash精製することで次の合成もスムーズに進むことも多いです。粗く分けたい時にも重宝しています。
◆SNAP Ultra x 連結 = 分離性能向上
― SNAP Ultraに関してお伺いします。最初の導入のきっかけは何でしょうか?
蓑島先生 :
最初は勧められたからというところからです。
川瀬院生 :
蓋が空くのがいいですね。分離も問題ないと思います。ただUltraタイプで5gが欲しいですね。最終工程は化合物が少ないので小さいカラムが欲しいです。
― ご要望として承ります。同様のニーズは他のユーザー様からもお聞きしているので、何とか実現したいと思います。
― 今、バイオタージではSNAP Ultraカラムの連結使用をお勧めしているのですが、先生の研究室ではすでに実施していただいているとお聞きしています。
川瀬院生 :
はい。最初は営業の方からの紹介だったのですが、実際やってみると今まで分けられなかったものが分けられました。現在は2連結メインで使用しています。下のカラムは再利用しています。分離向上のためにはいい選択肢だと思います。
― 良い結果が出ているとの声をいただきまして、うれしく思います。今お使いの連結カラムは順相のみのようですが、ぜひ逆相でも連結カラムやってみてください。HPLCとまではいきませんが、より良い分離をしてくれるはずです。
川瀬院生 :
機会があればやってみたいと思います。
― 貴重なご意見ありがとうございました。今後もバイオタージ製品をよろしくお願いいたします。
本日はお忙しい中ありがとうございました。
インタビュー実施:2018年7月
PDFファイルダウンロード(1.1MB)
導入製品
フラッシュ精製装置
Isolera
URL:
https://www.biotage.co.jp/products_top/flash-purification/isolera_top/
球状シリカ フラッシュ精製カートリッジ
SNAP Ultra
URL:
https://www.biotage.co.jp/products_top/flash-purification/isolera_top/
導入機関
大阪大学工学研究科生命先端工学専攻
昭和 4 年(1929)に、大阪工業大学として発足。昭和 6 年(1931)に大阪帝国大学が発足したのを機に、2年後には大阪工業大学も大阪帝国大学に編入され、大阪帝国大学工学部になりました。
昭和 22 年(1947)に大阪大学工学部に名称を変更、昭和 24 年には新制大学のもとに再スタートを切りました。以降、組織や施設の拡充を行い、昭和 45 年(1970)に、現在の吹田市山田丘の吹田キャンパスに移転を完了しました。吹田キャンパスは、今も国立大学の中でも有数の教育環境だと評価されています。