レジンについて
レジン試薬の母体は2種類あり、PSと表記される1%架橋度のポリスチレンジビニルベンゼン共重合体と、MPで表記される架橋度が高く多孔質なポリスチレン樹脂に分けられます。
PS樹脂を使用する際には、反応混合溶液中に含まれる他の試薬や化合物がレジンに担持した官能基に辿り着けるよう、レジンを膨潤できる溶媒を使用します。
レジンが膨潤しない溶媒を用いる場合には、レジンを膨潤する供溶媒(THFなど)の添加を必要とします。
バイオタージでは、各レジンの仕様として適切な溶媒を明記しています。
多孔質のMPレジンは、溶媒による膨潤がほとんどありませんが、反応混合溶液中に含まれる他の試薬や化合物は孔質を拡散し反応部位へ辿り着き、反応性はむしろPSレジンより高い傾向があります。
膨潤しない特性により、MP-レジンは限られた容積内でも様々な溶媒を用いて使用することができます。
シリカについて
バイオタージのシリカ試薬は、粒径40-65 µm (平均表面積521m2/g、平均ポアサイズ54 Å)のシリカゲルをベースにしています。ほとんどのシリカ試薬製品は室温あるいは一般的な研究室の保管環境で安定です(推奨:4℃/乾燥環境)。
シリカ試薬はポリマーベースのレジン試薬とほぼ同様に使用できます。粒径が小さいためカラム充填に適しているという利点がありますが、一方で、強い塩基性(>pH10)の環境には弱いので注意が必要です。