Chemical Data Sheet 誘導体化法を利用した強陽イオン交換テクニック (二級アミンと三級アミンの分離) |
強陽イオン交換の吸着剤である ISOLUTE SCX-2 を利用し、試薬の除去やキャッチ&リリースというSPEのテクニックを用いた目的化合物の精製手法が 利用されています。 ISOLUTE SCX-2 のスルホン酸基は塩基性の化合物と結合します。これを、引き続きメタノール/アンモニア溶液で洗い流すことで、反応混合物から精製された塩基性の目的化合物を単離できます。この手法は非塩基性不純物から塩基性化合物を分離する手法として有効ですが、 二級アミンと三級アミンをISOLUTE SCX-2 で分別することは不可能です。 |
二級アミンと三級アミンを分けることは定常的な問題とされています。アルキル化、脱アルキル化、脱保護そして還元アミノ化のような通常の反応においてその様な混合物が得られます。
ISOLUTE SCX-2 を用いたキャッチ&リリースにおいて、二級アミンの塩基選択性を調整するという誘導体化精製手法を用いることで、混合溶液の選択性を向上することが可能です。これは、液相用スカベンジャーレジン(例えば、ポリスチレンベースのイソシアネートレジンである PS-Isocyanate や MP-Isocyanate)を用いた化合物の選択的除去を捕捉するものですが、こちらの ISOLUTE SCX-2 を用いた誘導化精製手法の利点はカラムやプレートフォーマットを利用できることです。
【ISOLUTE SCX-2 カラムの容量】
【化学データ】
す。 |
【誘導体化法を利用した精製/二級と三級アミン混合物の分離】 成します。この場合、二級アミンはTFAを用いたBoc基の切り出しとキャッチ&リリースによって 回収されます。(Fig.3) |
【アセトアミド形成を目的とした二級アミンのアセチル化】 (一般的な手順) 室温で10分間放置
注意:充填剤量の選択時には、存在する強塩基性金属イオンの濃度を考慮して下さい。 十分な容量がなければアミンが破過してしまいます。 |
1.不完全なアルキル化反応によって得られる二級および三級アミン 三級アミンは電荷を帯びない状態を保つ
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【二級アミンのBoc保護によるカルバマート形成】
2.誘導体化ステップ:DCM溶媒へ溶解。Boc2Oを加え(原料のアミンに対して2当量)、 室温で10分間放置
3.精製ステップ#2:三級アミンの精製 二級アミンを得る
4.精製ステップ#3:二級アミンの遊離 ※ 100 mg 充填で 125uL のベッドボリューム
注意:充填剤量の選択時には、存在する強塩基性金属イオンの濃度を考慮して下さい。 十分な容量がなければアミンが破過してしまいます。 |
1.ISOLUTE SCX-2 を用いた分離によりアミン混合物を得る 非塩基性となる。三級アミンは電荷を帯びない状態を保つ 三級アミンは2Mのアンモニア/メータノール溶液で回収される ために再度 ISOLUTE SCX-2 がキャッチ&リリースモードで利用される |
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