NL22 Summer School Experiment

 

Application of Modern Tools in Organic Synthesis


        Biotage Summer Program held at the University of Richmond


 



















Experimental Practical Session 







 海外ならではの明るい雰囲気のもと、先ずは設備や実験内容についての説明から始まりました。


 



    


 



 初日の実験内容は鈴木カップリングよる2種のバイアリール(biaryl)合成&単離です。反応はMW合成装置(INITIATOR 8および60)を活用しましたが、全ての参加者はMW合成の経験がなく慎重な面持ちでのスタートでした。専用の反応容器に一連の試薬と2mlの水を入れキャッピングし、キャップが外れないか確かめ装置の前に容器を大事そうに持って並びます。BiotageのスタッフがINITIATORの操作方法を説明しRUNを開始。ここまでくると一段落です。INITIATORは自動搬送ロボットが付属しており、シーケンシャルに反応を実行しますので仕込みの完了した反応容器をラックに差し込み、実験条件を入力し”予約”しておけば手が離せます。


 


 


 反応後、ワークアップに液液抽出を必要としますが、DCMとPhaseSeparatorを用いることで抽出作業が非常に簡単になります。反応終了したバイアルをデキャップし、適量のDCMを直接バイアルに注ぎセプタムを被せてスナップを利かせて振ります。2層混合の抽出溶液をそのまま、受けにバイアルを備えたPhaseSeparatorに注ぎ込むことで化合物が含まれるDCM溶液のみ重力下で濾液として得られます(水層はPhaseSeparatorに残ります)。これには初めてPhaseSeparatorを利用したケミストも ”sweet ! ” と喜んでいました。


 


 



DCM溶液を回収した20mlシンチレーションバイアルには、次のカラム精製で塗しシリカのテクニックを利用できるように、1 g 程度のシリカゲルを加えそのまま V-10 でエバポします。V-10 でバイアルが超高速回転している様子をみて、皆さん一様に「これ回転してるの?」とつぶやき不思議そうにしていました。エバポが完了し、バイアルを机にコンコンっと軽く打ち付けると、サンプルを吸着して内側に張り付いたシリカゲルがバサッとバイアルの底に落ちました。これには最初 ”wow” っと感嘆の声も聞こえましたが、慣れてくると普通の事のように淡々と利用していました。


 


 


次にFLASH自動精製装置 ISOLERA 4 EXP または SP1 を用いたサンプル精製工程に移ります。シリカゲルカラムはSNAP10gカートリッジを用い、先程調整した”塗しシリカ”をSNAPカラムのインサーターを取り除いたサンプルスペースに流し込み蓋を閉じます。これをシステムに取り付け予め準備されたレシピを呼びだし精製開始。 ISOLERA 4 EXP では4本のカラム精製をシーケンシャルに実行しますので、サンプルを乗せたカラムの準備を終えたケミストが順次空いている場所に”予約”していました。


 


 


フラクショネーションされた化合物溶液を、V-10インターフェースのリキッドハンドラーを利用して20mlバイアルへ自動集約&濃縮しました。乾燥した目的化合物をスパチュラーを用いてNMRチューブに移し、重溶媒で溶かしてNMR分析へ依頼したところで一連のシステム&アクセサリーを用いた体験実験の第一弾が完了しました。


 


一方で、平行して行っている実験がオキサジアゾール合成です。一般的な従来の合成手法の場合トリフェニルホスフィンとDIEAを用いて行いますが、これをレジン担持のトリフェニルホスフィンおよびDIEAを利用することで、反応後処理ばかりでなく反応の仕込みやカラム精製についても操作効率が向上しているようでした。


 


 二日目のプラクティカルセッションは、ポリスチレンレジン担持のDCCを用いたアミド合成です。レジン担持のDCCを用いることでの反応後処理の簡便さ、また、溶媒にはアセトニトリルを用いますが、INITIATORで反応を密閉系にし、沸点以上の温度設定にて実行することで反応時間の短縮が可能であることに、参加者の多くのケミストは感心していたようです。また、機器の取り扱い操作についても二日目は自身で積極的に利用していました。


 


 今回の実験に選択された実験内容も、それ程難しいものではありませんでしたが、最初は周りに確認しながら各種機器やアクセサリーを利用していたケミストも、1つの実験を終了し、次の実験からは ”普通に” 作業を行っていました。これらのツールを導入するにあたって、今まで実施したことがない操作であっても、やはり ”簡単” であることが一番重要と感じられたプラクティカルセッションでした。








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