2層分離カラム
ISOLUTE Phase Separators
【PhaseSeparator】
液液抽出は合成の後処理としての典型的な手段の一つとなっています。有機層と水層を分離する際には、分液ロートの界面を注意深く観察しながらコックの開閉を手で調節しますが、このコックがたまに抜けてしまったり、開けすぎたりして余計な作業を増やしてしまった経験のある方は多いと思います。現在では自動で界面を検知して自動で分液操作をこなす装置も存在しますが、Biotageでは、有機層と水層を重力滴下で分離できるフィルターを備えたディスポタイプのカラム「PhaseSeparator(フェーズセパレーター)」を提供しています。
フェーズセパレーターに使用されているフィルターは有機溶媒は透過しますが水は透過しません。従って分液ロートでの煩わしいコック操作は不要になり、「振る」 「注ぐ」 「待つ」 だけの簡単な操作で2層を分離できます。例えば、水よりも比重の重いジクロロメタン(DCM)を用いて分液操作を行った際、混合溶液をカラムに注ぐだけで、濾液にはDCMが回収され水層はカラム内に保持されます。フェーズセパレーターは重力下では24時間以上で水層を保持することが実証されており、帰り際に混合溶液をカラムに注いでおき翌朝から濃縮操作を実施することも可能です。カラムサイズは 3, 6, 15, 25, 70, 150 ml および96-wellタイプがあり、96-wellを用いて自動分液などへの応用も可能です。
【操作手順】
1.濾液を受ける容器を備え、分液操作後の溶液をフェーズセパレーターへ注きます。
2.数秒後、重力下で疎水性の溶液がフィルターを通過します。
3.水層はフィルターを通過しないため、カラム内に残ります。この効果は24時間継続しますので、終夜で放置することも可能です。
※注1)エーテルなどの水よりも軽い溶媒を用いた分液操作には適用できません。
※注2)濾過操作は必ず重力下で実施して下さい。加圧・減圧により水層もフィルターを通過します。