ミックスモード充填剤
生体サンプルを含む水系サンプルからの、酸性化合物、塩基性化合物を回収に使用します。非極性(疎水性)保持メカニズムとイオン交換(陰イオンもしくは陽イオン)保持メカニズムを合わせ持った充填剤です。
ミックスモードSPE
ターゲット化合物はまず非極性の不純物と共に、非極性メカニズムで充填剤に保持され、無機塩類、極性不純物、高分子のペプチドやタンパク質は充填剤をそのまま通過します。次に、イオン交換メカニズムでターゲット化合物が充填剤に保持されるようpHを調節し、非極性不純物を有機溶媒(あるいは有機溶媒+水)によって除去します。
塩基性ターゲット化合物のためのミックスモードSPE
バイオタージでは、塩基性化合物を回収する充填剤としてISOLUTE HCX、HCX-3、HCX-5の3種類をご用意しています。多くの塩基性化合物において、汎用性の高いHCXが第一選択肢となり、条件に応じてHCX-3やHCX-5によって最適化されます。
ISOLUTE HCX、HCX-3及びHCX-5の違いは、非極性の程度です。ターゲット化合物の精製率や回収率を比較することで、どの充填剤が最適か評価することができます。
第4級アミンや強塩基性化合物のためのミックスモードSPE
生体サンプルから第4級アミンや強塩基性化合物を回収するため、ISOLUTE HCX-Qを開発しました。ISOLUTE HCX-Qは非極性(C8)で弱い陽イオン交換能を持ち、酸性条件下でターゲット化合物を溶出させます。この充填剤は、一般的な2段階の不純物除去を行うことで、非常にクリーンなサンプルを回収ことができます。
酸性化合物のためのミックスモードSPE
ISOLUTE HAXは酸性ターゲット化合物を回収するミックスモード充填剤です。非極性(C8)で強い陰イオン交換能をもつISOLUTE HAXは幅広い酸性化合物を回収できます。不純物の溶出ステップを含む一般的なメソッドで、非常にクリーンなサンプルを回収できます。
ミックスモードSPE選択表
ターゲット化合物 |
HAX |
HCX |
HCX-3 |
HCX-5 |
HCX-Q※ |
---|---|---|---|---|---|
酸性 |
○ |
||||
塩基性 |
○ |
○ |
○ |
||
塩基性 / 脂溶性 |
○ |
○ |
|||
強塩基性(pk > 11) |
○ |
||||
多塩基 |
○ |
||||
第4級アミン |
○ |
※HCX-QはpHによって正電荷を除去することが難しい(もしくは不可能な)塩基性化合物に最適な充填剤です